会長あいさつ
わが国の社会基盤は、高度成長期が始まる1960年代から急速に整備が進み、いまや膨大なストックを抱えています。
一方、少子高齢化や財政事情等による社会的な制約から、このストックを永く大切に使用し続ける時代が到来しており、新たな社会基盤を建設する場合においても100年先、200年先を見通した配慮が求められています。
社会基盤を取り巻くこのような状況下において、既存ストックの長寿命化と維持管理に対峙できる技術者の不足は、都市部よりもむしろ地方のほうがその進展のスピードが速く、すでに具体的な諸課題が顕在化しつつあると感じられます。
このような状況に対処するためには、地域の技術者の育成と個々の技術者の技術力向上が必要不可欠と考えます。
しかしながら、これまで山口県では鋼構造物について技術的研鑽を積む場と機会が大変少ない状況にありました。
そこで、土木鋼構造研究会では鋼構造物に関係する技術者相互の研鑽の場を設けることにより知識・技術の向上を図り、もって安心安全な社会の保全と地域社会活動の活性化に資することを目的としています。
本会を意義あるものにするためにも、多くの技術者が集う場にしたいと考えております。
関係技術者諸氏の積極的な参加をお願い申し上げます。
土木鋼構造研究会
会長 麻生 稔彦